声優を志したきっかけは?
僕はアニメがずっと大好きで、高校時代は自転車通学中にアニメのセリフを叫びながら走ったりしていたんです。そんな話を友達にしたところ、声優になってみたら? と言われて。それが、声優を目指したきっかけでした。
その後すぐに声優を目指されたのですか?
声優を意識したのが高校2年生だったので、よし! 卒業したら専門学校に行こう! と思ったものの親に反対されて、大学に進学しました。その後は、空手の部活動をやっていたら忙しすぎて、気がついたら就職活動の時期になっちゃいました(笑)。その頃になってくると、僕も就職しなくちゃいけないのかなって思うようになっていて、実際に就職もしたんですが、どうしても毎日の生活に満足できなくって…。とりあえず、何か好きなことを始めよう! と休みの日に歌の学校に通い始めたんです。たまたま、そこの先生が声優にかかわりのある方だったので、声優になりたかったんだ、という話をしたら「小林さん、そういうのはやったほうがいいですよ!」と薦められて。日曜日だけ専門学校に通うことにしました。その後、オーディションでゆーりんプロと縁があり、預かりという形で所属することができました。
よこざわけい子先生の第一印象は?
初めて会ったのは、オーディションのときだったのですが、明らかに空気が違うっていうくらいオーラがすごかったです。発する言葉一つひとつに何かがこめられている感じがしましたね。よこざわ先生の授業も受けていたんですけど、みんな緊張していて…。でもなあなあにならない、いい緊張感の中で授業を受けられるって幸せだなって思います。
声優デビューはいつごろ?
役名を初めていただいたのが、『とある科学の超電磁砲S』の小佐古俊一です。個人的にとても好きな作品だったのでめっちゃめちゃ喜びました!! すっごくうれしかったです。
そのときの現場について教えてください!
実はそのときいろいろミスしちゃったんです…。音響監督さんから「ここのセリフ別録りね」って言われて、あなたは別で録るからちょっと待っててね、っていう意味なんですが、「はい!」って答えたものの、その収録にセリフ入れちゃって・・・。「別録りって言ったでしょ」って言われてしまいました。「スイマセン!!」って感じでしたね。
でも、そのときに伊藤かな恵さんが「大丈夫? 別録りって分かる?」って優しく教えてくれて…。伊藤さんも含めてその現場全部が本当に優しくて、和やかで、勉強になることばかりでした。
現在は、2014年1月スタートアニメ『ウィッチクラフトワークス』の多華宮仄役(主役)でがんばっていますね。
オーディションで聞いてもらうテープをマネージャーと一生懸命作りました!コメディー気味のセリフもある原稿だったので、こうしたらいいんじゃない、なんて意見を交わしながら、何度も何度も…。これってテープの強みですね(笑)。
決定した日、事務所に呼ばれてドア開けた瞬間クラッカー鳴らして「おめでとー!!」って言ってもらったのに、全然実感わかなくて…。「多華宮仄役で決まったんだ」と理解はしていたんですが、喜べなかったです、本当ポカーンっていう感じでした。でも時間がたつにつれ、決まったということはどういうことかということがだんだん実感わいてきて、帰りの電車で一人ニヤニヤしていました。マスクしていなかったら完全に怪しい人でしたよ、僕(笑)。
すでにアニメは放映されていますが、実際にご覧になっていかがですか?
やっぱり自分の声が流れてくると恥ずかしいですね。でも、声優になったと実感できてうれしかったです。これまで断片的だったものが結集されて、放映されているのを見ると、たくさんの人がかかわっているんだということが改めて分かりますし、その一端を担えたことは本当に光栄なことだと思います。
ただ自分の中ではこう表現したい! というイメージがあったんですが、それがまだ全然できていなくて…。でも、これがあのときの自分が出せる精一杯だったので、これからもどんどん実力をつけていきたいですね。
現場の雰囲気はどうですか?
女性の方ばかり、また第一線で活躍されている方ばかりなので、やっぱり緊張しましたね。収録が始まってしまえば、ずっとしゃべりっぱなしなので緊張しているヒマもないくらいなのですが、休憩時間とかになると「どーしよー」って(笑)。
でも最近ようやく慣れてきましたね。音響監督さんとかスタッフさんにも気をかけていただいて、本当に恵まれてるなってしみじみ感じます。